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そもそもVercelとは何か

一言でいうと「サイトの置き場所」

パソコンの中で動かしているあいだ、そのサイトは自分にしか見えません。ブラウザのアドレス欄には localhost:4321 のようなものが表示されているはずですが、localhost は「このパソコンの中」という意味の住所なので、同じ文字を他の人が打っても何も表示されません。

他の人に見せるには、24時間起きている別のマシンに置いて、そこに住所(URL)を付けてもらう必要があります。その置き場所を貸してくれるサービスのひとつがVercel(ヴァーセル)です。

置き場所を貸す以上のことをしてくれる

ファイルを置く場所を借りるだけなら、昔からいろいろな方法がありました。Vercelがまとめて引き受けてくれるのは、その周辺の面倒な部分です。

  • 組み立て(ビルド) — 書いたファイルをそのまま置くのではなく、ブラウザが読める形に変換してから置く。この工程を向こうのマシンでやってくれる
  • 配達 — 世界のあちこちにコピーを置いて、見に来た人にいちばん近いところから返す。日本から見ても待たされない
  • 住所 — プロジェクトを作った時点で 〇〇.vercel.app というURLがもらえる。自分で買ったドメインを後から付けることもできる(→独自ドメインをつける)
  • 鍵マーク(https) — アドレスの左に表示されるあの鍵の設定も、放っておいて付く

つまり、「作ったものが人に見える状態になるまで」に必要な作業のうち、サイトの中身を作ること以外はだいたい任せられます。

無料で始められる(個人の、商売でない使い方なら)

VercelにはHobbyという無料のプランがあり、個人の非商用の利用ならこれで始められます。1か月あたり100GBのデータ転送など、いくつか上限が決められていますが、個人のサイトで超えることはそう多くありません。独自ドメインも無料プランのまま使えます。

安心材料がひとつあります。Hobbyプランでは、上限を超えたぶんを買い足すことができません。つまり、想定外のアクセスが来ても「気づいたら高額な請求が来ていた」という事故にはならず、上限に当たったところで止まります。止まるのは困る、という段階になってから有料プラン(Pro・1人あたり月20ドル)を考えれば足ります。

会社の仕事で使う、広告を載せるなど商用にあたる使い方をする場合は、はじめから有料プランの対象になります。

GitHubと繋ぐと、pushが公開になる

VercelとGitHubのアカウントを繋いでおくと、git pushでリモートに変更を送った瞬間に、Vercelがそれを検知して勝手に組み立て直し、公開まで済ませてくれます。「公開する」というボタンを別に押す作業がありません。

この連動は便利なぶん、pushの重みが変わります。詳しくはgit pushとVercelのデプロイが連動する話に書きました。

なお、GitHubを経由せず、手元から vercel というコマンド一発で送る方法もあります。AIエージェントに「Vercelに公開して」と頼んだときに使われるのは、たいていこちらです。

ほかの選択肢もある

同じように「置いて、URLを付けて、配る」をしてくれるサービスは他にもあります。Netlify、Cloudflare Pages、GitHub Pagesあたりが代表的で、どれも無料の範囲で個人サイトを公開できます。

そのなかでVercelを取り上げるのは、AIエージェントに書かせたコードとの相性が良いからです。フレームワーク(サイトを作るための土台)を自動で見分けて設定してくれるので、設定ファイルを自分で書かずに動くところまで行きやすい。ちなみにこのサイト自身もVercelに置いています。

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