Dance with Agents

STEP 2 / 11

ターミナルの準備

黒い画面を開いてみます。「怖くない」ことだけ分かれば大丈夫。覚えるコマンドも最小限にします。

このステップを終えると

  • ✓ターミナルを開いて、閉じられる
  • ✓「今どこにいるか」を確かめて、フォルダを移動できる
  • ✓黒い画面は怖くない、と思える
目安の時間:
20分ほど
お金:
かかりません
持ち物:
パソコンが要ります。ここから先はスマホでは進めません

黒い画面は、文字で頼むための窓口

普段パソコンを使うときは、アイコンをクリックして、メニューから選んで、ボタンを押します。ターミナルは、それを全部キーボードの文字でやる場所です。それだけのことです。

なぜこれを開くのかというと、エージェントが手を動かす舞台がここだからです。エージェントはこの窓口を通してファイルを作ったり、プログラムを動かしたりします。あなたが打つコマンドの大半はエージェントが考えてくれるので、全部覚える必要はありません。

このステップでやるのは、開いて、3つだけ打って、閉じる。これだけです。

Macで開く

いちばん速いのは、⌘(コマンド)キーとスペースを同時に押して、出てきた検索窓に「ターミナル」と打つ方法です。

確実なのは、Finderで「アプリケーション」→「ユーティリティ」フォルダを開いて、「ターミナル」をダブルクリックする方法。Appleの案内にも、この手順とLaunchpadから開く手順が載っています。

白い画面が開いた方もいると思いますが、それで合っています。 むしろそちらが素の状態です。Macの既定のプロファイル(設定の名前)は「Basic」で、Apple公式にも「デフォルトのプロファイルを選んでいなければBasicが使われる」とあり、これはMac本体のライトモード・ダークモードの設定に連動します。ライトモードなら白背景、ダークモードなら黒背景です。「黒い画面」というのはあくまで通称で、色は設定次第——むしろ黒がデフォルトというほうが思い込みです。

Windowsで開く

スタートメニューを開いて「ターミナル」と打つのがいちばん確実です。Windowsキー+Xのメニューからも開けます。

Windowsには「PowerShell」と「コマンドプロンプト」の2つがあって紛らわしいのですが、何もしなければ正しいほう(PowerShell)が開きます。 見分け方や、Windows 10の場合の手順はWindowsでターミナルを開くにまとめました。

その記事の最初に書いたことをここでも繰り返しておきます。WSLは要りません。 調べると必ず出てきますが、最初の一歩では覚えることが倍になるだけです。

開いたら、まず2つ打ってみる

1行打つたびにEnter(return)キーを押します。押さないと何も起きません。 最初につまずくのは、たいていここです。

  1. pwd — 今どこにいるかが出ます。/Users/あなたの名前 のような表示が出れば成功です
  2. ls — 今いる場所にあるものの一覧が出ます。Documents や Desktop など、見覚えのある名前が並ぶはずです

どちらもMacとWindowsで同じように動きます。何か表示が出たなら、それで成功です。 意味は分からなくてかまいません。

画面が文字で埋まってきたらclearできれいにできます。埋まったまま使い続けても支障はないので、必要になったときにどうぞ。

そしてcd。これだけは避けて通れません

ターミナルは、常にどこか1つのフォルダの「中」にいます。 Finderやエクスプローラーで1つのフォルダを開いているのと同じで、目に見えないだけです。そしてpwdが答えるのが、その現在地です。

なぜこれが重要かというと、エージェントは「今いる場所」を起点に作業するからです。作りたいものが入ったフォルダまで移動してから起動する——毎回の作業が、ここから始まります。その移動がcdです。

cd Documents     # Documentsの中に入る
cd ..            # 1つ上に戻る
cd               # ホーム(自分の家)に戻る

迷子になったらcdだけ打つ。 これは覚えておいて損がありません。

cdでつまずくよくあるポイント

上の3行は短いのですが、この短さのわりに引っかかる場所がいくつもあります。よくあるものを並べておきます。

名前だけで行けるのは、今いる場所の中まで

cd フォルダ名という書き方は、lsで名前が出てくるフォルダに向けたものです。デスクトップにフォルダが見えているのに cd my-project が「そんなフォルダはありません」と返ってくるのは、たいていこれです。フォルダ名が間違っているのではなく、「どこから見た名前か」がずれています。

..(ドット2つ)が「1つ上」

cd ..の..は、フォルダの名前ではなく「1つ上のフォルダ」を指す書き方です。これを知らないと、下りていくことはできても戻ってこられません。2つ上まで戻りたければcd ../..と重ねられます。

~(チルダ)が「自分のホーム」

どこにいてもcd ~/Documentsでホームの中のDocumentsに行けます。cdだけ打つのも同じ場所です。打つのは、日本語配列のキーボードならShift+^(「へ」のキー)。

スペースの入ったフォルダ名

cd My Project は、MyとProjectが別々のものとして読まれるので、そのままでは通りません。下のTabキーかドラッグ&ドロップに任せてしまうのが早いです。


離れた場所へ行くには道順を全部書きます。これを「パス」と呼びます。ただし、長いパスを手で打つ人はほとんどいません。

  • 途中まで打ってTabキー。続きを自動で埋めてくれます。慣れると、これが一番よく使う打ち方になります
  • cd (cdとスペース)まで打って、フォルダをターミナルにドラッグ&ドロップ。パスが文字として入ります

このあたりは、詰まったときに読めば十分です。cd――フォルダの中を移動するコマンドに、MacとWindowsの違いまで含めてまとめました。

閉じ方と、止め方

閉じ方はexitと打つか、ウィンドウを普通に閉じるだけです。閉じ込められることはありません。

止め方のほうが大事です。何かが延々と動き続けて止まらなくなったら、CtrlキーとCを同時に押します。これが「今やっていることを中断する」合図です。この1つだけは覚えて帰ってください。

ただしWindowsでは、このCtrl+Cが「コピー」と「中断」を自動で使い分けています。知らないと必ず驚くので、WindowsとMacで、ターミナルはここが違うに別途書きました。

つまずいたら

  • 打っても何も起きない — Enterを押していない可能性が高いです
  • command not foundと出る — 打ち間違いか、その道具がまだ入っていないかのどちらかです。慌てず、綴りを見直してください
  • パスワードを打っても文字が出ない — 故障ではありません。わざと表示しない仕様です。見えないまま打ってEnterで通ります
  • 知らない画面が開いて出られない — vimというエディタです。Escを押してから:q!と打ってEnterで出られます
  • cdが「そんなフォルダはありません」と言う — pwdで現在地、lsで中身を確認してください。無ければcdだけ打ってホームに戻り、やり直すのが早いです

ここまでで十分

開けて、移動できて、閉じられた。それだけで、このステップは達成です。

覚えるのはpwd・ls・cdの3つと、中断のCtrl+C。最初はこれで足ります。

ほかのコマンドは、使ううちにだんだん慣れていきます。このページの下にUNIXコマンド一覧・基本編へのリンクを置いてありますので、手元に開いておいてください。そして何より、エージェントを起動してしまえば、コマンドはそのつどエージェントに聞けます。

すでにAIエージェントを契約して、使ったことがありますか?

はい、という方はここから先の3ステップ(無料で試す・契約する・インストールする)は飛ばせます。

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次は STEP 3まず無料で触れてみる →お金を払う前に、無料で使えるもので感触をつかみます。黒い画面が苦手なら、パソコンのアプリ版から始める手もあります。合わないと思ったら、ここでやめても損はありません。

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