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エージェントにスライドを作らせる――PowerPoint型・Googleスライド型・HTML型

資料作成は、エージェントの得意技

コードを書かずに任せるエージェントで見たとおり、Claude CoworkもChatGPT agentも、資料作成をよくできる仕事として挙げています。言葉で頼めば、スライドの形にして返してくる。 ここは実際、かなり得意な部類です。

ただし、「スライドの形」がどこに着地するかは、3つに分かれます。

  1. PowerPoint型 — Microsoftのアプリの中で仕上がる
  2. Googleスライド型 — Googleのアプリの中で仕上がる
  3. HTML型 — どちらの会社にも縛られない、1つのファイルとして仕上がる

どれが向いているかは、普段どこで資料を作っているかでほぼ決まります。1つずつ見ていきます。

PowerPoint型――Microsoftのエコシステムの中で作る

CoworkとChatGPT agentどちらも、PowerPoint形式(.pptx)のファイルを直接作る力を持っています。 しかも、作り方が2通りあります。

作り方その1:PowerPointを開かずに、ファイルだけ受け取る

ClaudeもChatGPTも、チャットに頼むだけで.pptxファイルを生成し、ダウンロードさせてくれます。 Claude公式ヘルプによると、これはExcel・Word・PDFと並ぶ標準のファイル作成機能で、無料プランを含む全プランで使えます(無料プランは設定でオンにする必要あり)。ファイルサイズの上限は30MBです。

ChatGPT agentも、同じようにスライドをまとめてpptxとして書き出せます。PowerPointを持っていなくても、ここまではできる、というのがポイントです。

作り方その2:開いているPowerPointの中で、直接仕上げる

もう一段進んだ使い方が、PowerPointにサイドバーとして組み込まれるアドインです。ClaudeとOpenAIは、どちらも公式のPowerPointアドインをMicrosoftのマーケットプレイス経由で配布しています。

Claude for PowerPointは、公式ドキュメントによると、こんなことができます。

  • 会社のテンプレートを読み込んだ状態で、新しいスライドを作る
  • 「このスライドの文章を簡潔に」のように、1枚だけを直して回る
  • 箇条書きを、編集可能なネイティブのグラフや図に変換する
  • テンプレートのフォント・色・レイアウトを崩さずに反映する

ただしPro・Max・Team・Enterpriseのいずれかの契約が必要で、無料プランには含まれません。

ChatGPT for PowerPointも、公式ヘルプによれば同じような立ち位置のアドインで、テキストやPDF、URLから初稿を作ったり、既存デッキにスライドを足したりできます。ここがClaudeと違うところですが、Free・Goプランでも(利用量は制限されつつ)触れます。 Plus以上は、通常のエージェント利用枠の中で使える形です。

まとめると

ファイルだけ作る PowerPoint内蔵アドイン
Claude ○(無料プラン含む全プラン) ○ Claude for PowerPoint(Pro以上)
ChatGPT ○(ChatGPT agent、Plus以上) ○ ChatGPT for PowerPoint(Free・Goも利用可、制限あり)

PowerPoint型が向いているのは、会社や取引先がMicrosoft 365を使っている場合です。 相手がそのまま開いて、そのまま直せます。

Googleスライド型――実は、まだ弱い

「Googleスライド版もあるはず」と思うかもしれませんが、ここは正直に書いておきます。2026年8月時点で、どちらの会社にも、PowerPointほど手の届いた対応はありません。

Claude側のGoogle Workspaceコネクタの公式ヘルプを確認すると、Googleドライブ経由でGoogleスライドの中身をテキストとして読み取ることはできる、とあります。しかし、新規作成や編集についての記載はありません。 同じコネクタでもGoogleドキュメントは「Claudeが作ったファイルをそのまま保存できる」と明記されているので、スライドだけ一段遅れている、というのが実情です。

ChatGPT側も、公式のGoogle Slides連携は見当たらず、Googleワークスペース・マーケットプレイスのサードパーティ製アドオン(Zapier連携やMagicSlidesなど)に頼る形になっています。

つまり今のところ、「Googleスライドで完結させたい」という頼み方は、まだ両社とも本領を発揮できていません。 Google Workspace中心の環境でも、実務上はPowerPoint型で作ってから、Googleスライドに読み込み直すほうが早い、というのが現実的な結論です(.pptxはGoogleスライドで開けます)。

HTML型――どちらの会社にも縛られない

3つ目が、PowerPointでもGoogleスライドでもない、ただのHTMLファイルとして仕上げるやり方です。

強みは、シンプルです。

  • ブラウザさえあれば開ける。 PowerPointもGoogleアカウントも要りません
  • コストがかからない。 ソフトのライセンスも、クラウドの契約も不要です
  • 中身がただのテキストなので、Gitで管理できます。 変更履歴が残り、差分も見られます
  • そのままウェブに公開できます。 URLを渡すだけで、相手はインストールなしに見られます

Claudeでの作り方

Claude.aiには、Artifactsという、生成したコードをその場でプレビューできる機能があります。HTMLを頼めば、スライドの形でその場に表示され、リンクとして公開もできます。無料プランを含めて使える、標準の機能です。

さらに2026年4月には、Claude Designという専用の製品が公式に発表されました。スライドや1枚モノの資料を、狙って作るための機能で、デザインの心得がない人でも見栄えのする資料を作れることを謳っています。こちらはPro以上の契約者向けの研究プレビューです。

そして、このサイトが中心に扱っているClaude Code自身にも、この作り方はできます。「reveal.jsを使って、HTMLのスライドを作って」と頼めば、CDN経由の1ファイルで完結するスライドをそのまま書いてくれます。 ソフトの縛りが一切ない分、いちばん自由度が高いやり方です。

ChatGPTでの作り方

ChatGPT側にも、canvasという対応する機能があります。公式ヘルプによると、HTMLやReactのコードをその場でレンダリングしてプレビューできる機能で、Free・Plus・Proを含む全プランで使えます。

ChatGPT agentやCodexにコードを直接書かせて、reveal.jsのような枠組みでスライド用のHTMLファイルを作らせることもできます。仕組みとしてはClaude Codeと同じ考え方です。

まとめると

標準機能でプレビュー 本格的に作り込む
Claude Artifacts(無料プラン含む) Claude Design(Pro以上、研究プレビュー)/Claude Codeに直接書かせる
ChatGPT canvas(無料プラン含む) ChatGPT agent/Codexに直接書かせる

HTML型が向いているのは、相手に何もインストールさせたくないとき、そして自分で細部までいじりたいときです。 引き換えに、PowerPoint型ほど「渡してそのまま編集してもらう」ことには向きません。相手もHTMLとCSSを触れる前提になってしまうためです。

どれを選ぶか

  • 相手や職場がMicrosoft 365中心 → PowerPoint型。渡してそのまま直してもらえます
  • 相手や職場がGoogle Workspace中心 → 今のところ、PowerPoint型で作ってGoogleスライドに読み込むのが現実的です
  • 自分だけで完結させたい、またはコストも縛りもかけたくない → HTML型。とくにClaude Codeを使い込んでいるなら、そのまま延長で頼めます

どの型も、頼み方自体は変わりません。 「〇〇についてのスライドを作って」と日本語で書くだけです。違うのは、その先でどのソフトウェアに縛られるか、というだけの話です。

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コーディング以外の使い道をもっと知りたい場合は、コードを書かずに任せるエージェントに戻ってください。GUIとCLIの使い分け全体の地図は、AIエージェントは、GUIから入ってCLIへにまとめています。

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